受注書を電子債権化で借入実現 中企庁ものづくり補助金で導入

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中小企業の約7割が赤字といわれる状況下で、財務諸表から融資を判断する金融機関の姿勢は、新たな事業展開時や成長局面、またスタートアップ企業にとって厳しい条件となっている。借り手企業自体の信用リスクではなく、取引の信用リスクを測ることが求められて久しい。

売掛債権として確定する前の受注を電子債権化し、受注時点からの担保融資を可能とする取り組みとして「POファイナンス®」((株)Tranzax)が注目され始めている。電子記録債権化された受注債権は、金融機関に譲渡することにより、中小企業は金融機関から資金調達を実現できる。そのことで運転資金が最も必要な仕掛け前の資金調達が容易になる仕組みだ。

中小企業庁は、中小企業の設備投資等を支援する「ものづくり補助金」にて当該仕組みを導入する。中企庁が補助を決め、公文書をもとに(株)Tranzaxが電子債権を作成、それを担保に金融機関が融資する仕組みとなる。補助交付決定から半年ほどかかる補助金受け取りまでのつなぎ資金として、活発な活用が期待される。

現在、同社の提携金融機関は商工中金や一部信金に留まるが、これまでの審査体制で貸せなかった企業にも貸せる可能性が高まり、提携金融機関も増えつつある。

■参考:(株)Tranzax|日本経済新聞に記事が掲載されました|

https://www.tranzax.co.jp/media/1485/