子会社の英蘭法人国境越え合併 適格合併で取扱い-局が回答

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ある内国法人が行った、国境を越えた合併において、被合併法人の株主である内国法人に、〇みなし配当は生じない〇被合併法人の株式の譲渡損益は繰り延べられる、以上2点の正否に関する事前照会に対して大阪国税局が文書回答した。

A社は英国法人B社の発行済株式の全てを保有しているが、英国のEU離脱を前にオランダに100%子法人のC社を設立し、B社を吸収合併させることでB社の事業を移転させる。合併後、A社はC社の発行済株式の全てを継続して保有する見込みで、C社株式以外の資産は交付されない。B社の合併直前の資産・負債の全てはC社が引き継ぐ予定。この合併は、国境を越えた合併を可能とするEC指令に関する、英・蘭両国の国内実施法を準拠法としたもの。

回答では、合併の本質として、1.被合併企業から合併企業への全ての資産及び負債の自動的譲渡(包括承継)、2.被合併企業の清算なしの解散(自動消滅)、との要素を挙げ、外国法令を準拠法としていても、前述の条件から、今回の合併は法人税法第2条第12号の8に掲げる適格合併に該当し、A社にみなし配当の金額は生じないこと、また金銭等不交付合併であることからB社株式の譲渡損益は繰り延べられるとし、照会者の求める見解になるとした。

■参考:国税庁|英国子会社がオランダ法人と行う合併の取扱いについて|

https://www.nta.go.jp/about/organization/osaka/bunshokaito/hojin/190218/index.htm