経済同友会は「地域産業のイノベーション創出に向けて」と題する報告書を公表。コンピューターの世界でいうOS、アプリの概念を中心に、地域で行われるイノベーション(新機軸・新結合)創出に向けたアクションを整理し、政策提言した。
地域におけるOSとは、地域内外の企業、行政、NPO、教育機関、地域コミュニティー、地域住民等といった個人、その他組織等、さまざまな主体間の質の高い重層的な相互関係を、アプリとは、地域におけるさまざまな産業、地域における基盤であるOSが機能することによりその真価を発揮し、持続性を有するものと定義。地域において先進的な取り組み事例が最大限の成果と持続性を発揮するためにはOSとアプリの両輪が整うことが重要だと強調。その上で、地域の実情をよく知り、密着性・ローカル性を有し、人材・資金・情報が集まっている地域金融機関には、地域の中核を担う存在として成長性の見込まれる企業・事業の掘り起こし、その育成支援など大きな役割が求められると指摘。
アプリ、OSの両要素が整い、機能している地域では経営資源を投資することでさらに新たな経済を生み出す「創造的スペース(余白)」がある。企業がそこに寄り添っていけるかがキーになると提言した。
■参考:経済同友会|地域産業のイノベーション創出に向けて|
https://www.doyukai.or.jp/policyproposals/articles/2018/190222a.html