金融庁は12月21日、「記述情報の開示に関する原則(案)」を公表した(2月1日17時まで意見募集)。金融審議会ディスクロージャーワーキング・グループ報告の提言を踏まえ、企業が経営目線で経営方針・経営戦略等、経営成績等の分析、リスク情報等を開示していく上でのガイダンスとしてとりまとめたものだ。
例えば、「経営方針・経営戦略等」の開示にあたっては、経営者が作成の早期の段階から適切に関与することが期待されるとした。事業等のリスクの開示では、一般的なリスクの羅列ではなく、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の異常な変動、特定の取引先・製品・技術等への依存、特有の法的規制・取引慣行・経営方針、重要な訴訟事件等の発生、役員・大株主・関係会社等に関する重要事項等、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項の具体的な記載を求めた。
そのほか、MD&A(経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析)においては、単に財務情報数値の増減の説明だけでなく、事業全体とセグメント情報のそれぞれについて、(1)当期の主な取組み(2)当期の実績の評価、(3)増減の背景や原因などについての経営者の評価を提供することが期待されるとした。