平成31年度年頭所感として、安藤久佳中小企業庁長官が同庁H/Pに掲載している。景気回復や賃上げ率の4年連続増加等に触れつつ、経営者の高齢化や人手不足など中小企業が直面する構造変化に対応できるよう、以下の4点の重点施策を強調した。
(1)事業承継による新陳代謝の促進:今年度、事業承継時の贈与税・相続税の支払い負担を実質ゼロにする等抜本的な拡充を実施。申請件数は昨年度の約10倍に迫る。来年度は更に個人事業者の事業承継を後押しし、同様の税負担を実質ゼロにする制度を創設。これで事業承継税制は完成。今後、早めの円滑な事業承継を全国で実現していくことが重要。(2)生産性の向上、働き方改革:深刻な人手不足に直面する中、生産性の向上は喫緊の課題。引き続き、「ものづくり・商業・サービス補助金」や「IT導入補助金」の実施、「持続化補助金」による販路開拓支援等の支援措置を講じる。(3)消費税引上げへの対応:周知・広報の展開及び軽減税率対応に向け、レジ・システム補助金の補助率引き上げや対象事業等の拡大、また転嫁Gメンの増員含め、転嫁対策の一層の強化。(4)自然災害への対応:引き続き復旧・復興に向けた支援策を講じることおよび、立法措置も視野に中小企業の強靭化をトータルで支援。
■参考:中小企業庁|中小企業庁長官 平成31年 年頭所感|
http://www.chusho.meti.go.jp/soshiki/nentouShokan/2019Year.htm