日本貿易振興機構(ジェトロ)は「2018年版の世界貿易投資報告」を発表した。それによると、17年の世界貿易額(輸出ベース)は推計で前年比10.5%増の17兆3162億ドルで、3年ぶりにプラスとなった。
世界経済の成長加速や原油、天然ガスなどの資源価格の上昇が寄与したことに加え、半導体関連の動きが堅調だった。前年比で10%を超えるのは11年以来だ。輸出で世界首位の中国(構成比13.1%)は前年比7.8%増、2位の米国(同8.9%)は同6.6%増だった。日本(同4.0%)の輸出は同8.2%増の6972億ドル、輸入は同10.5%増の6710億ドルで、貿易収支は2年連続で黒字となった。輸出は2年連続の増加、輸入は5年ぶりの増加となった。中国向けの半導体製造機器や米国向けの建設機器が好調だった。
相手国別輸出では、経済が堅調に推移する米国が1346億ドル(前年比3.5%増)で、5年連続で最大の輸出相手国となった。中国は半導体製造機器や電子部品などが伸び、1327億ドル(同16.5%増)で、7年ぶりに2ケタの伸びとなった。輸入では中国が同5.0%増の1643億ドルで、引き続き最大の輸入相手国となった。携帯電話など電気機器が好調だった。米国は同6.9%増の720億ドルだった。
■参考:JETRO|「ジェトロ世界貿易投資報告」2018年版 ―デジタル化がつなぐ国際経済―|
https://www.jetro.go.jp/news/releases/2018/0d835cf22abe24bd.html