厚生労働省が発表した「平成29年国民生活基礎調査公表」によると、18歳未満の児童がいる世帯における母の「仕事あり」の割合は70.8%となり、昨年から3.6%上昇したことがわかった。
平成16年に56.7%だった働く母は増加傾向にある。この調査は保健、医療、福祉、年金、所得等の国民生活の基礎的事項を調査するもので、昭和61年から3年ごとに大規模な調査を行い、その間の各年は簡易な調査を実施している。今回は簡易な調査のものとなる。
平成28年1月から12月までの一年間の世帯所得は全世帯平均で560万2千円、高齢者世帯が318万6千円、児童のいる世帯が739万8千円となっている。平成25年に528万9千円だった全世帯平均所得は今回の調査で3年連続の上昇となった。児童のいる世帯を見ると、前年から322,000円(対前年比4.6%)の上昇となっており、女性の労働力化が進んだことが寄与している可能性が高い。また、所得の上昇と反比例するように、生活意識としては「苦しい」(「大変苦しい」と「やや苦しい」の合計)と回答した世帯は55.8%となり3年連続で減少し、所得の上昇と軌を一にするように「普通」、「大変ゆとりがある」は3年連続で増加した。