経済産業省はこのほど、消費税の転嫁状況に関する月次モニタリング調査のうち8月書面調査の結果を公表した。今回はアンケートを郵送した4万の事業者のうち、9,644者から回答を得た。
○事業者間取引:83.3%の事業者が「全て転嫁できている」とし、「全く転嫁できていない」事業者は3.8%であった。転嫁できた理由としては、68.9%が「以前より転嫁への理解が定着している」とし、19.8%が「本体価格と税額を分けることで交渉しやすくなった」と回答。一方、転嫁できていない理由としては、激しい競争や取引先の業界の景気低迷、取引先との力関係などが挙げられた。また、転嫁拒否行為を受けたとした77の事業者のうち48.1%が「減額」、27.3%が「本体価格での交渉拒否」と答えた。
○消費者向け取引:73.8%の事業者が「全て転嫁できている」とし、「全く転嫁できていない」事業者は4.7%であった。転嫁できた理由としては、67.0%が「税率引上げの意義等に対する理解が浸透した」とし、24.4%が「本体価格と税額を分けることで値上げへの反発が和らいだ」と回答。一方、できていない理由には、景気低迷が続き消費者の財布のひもが固いこと、次いで競争の激化が挙げられた。
■参考:経済産業省HP | 消費税の転嫁状況に関する月次モニタリング調査(8月書面調査)の調査結果を公表します
<http://www.meti.go.jp/press/2014/09/20140912006/20140912006.html>