ワンコインで生活用品の多くがそろう「１００円ショップ（１００均）」市場の成長が続いている。帝国データバンクの調査結果によると、大手４社を中心とした国内１００円ショップ市場（事業者売上高ベース）は、２０２３年度は前年度から約５％増の１兆２００億円前後で推移する見込み。１０年前に比べると１．５倍の規模に拡大し、「１００円ショップ」市場として初めて１兆円を突破する。
店舗網を見ると、大手４社の店舗数は２４年３月末時点で８９００店前後に達する見込みで、前年度から２００店以上、過去１０年で１．５倍、約３０００店の増加となる。各社とも郊外店のほか、面積の小さい都市型店舗などで積極的な出店を続けた一方、不採算店を中心に閉店や退店が進んだことで、全体の増加率では前年度比３％前後の伸びにとどまった。ただ、各社で引き続き年間１００店前後の新規出店が続いており、３０年度までには国内累計で１万店規模に到達するとみられる。
また、「１００円ショップ」に比べて、よりデザイン性や品質に優れた「３００円ショップ」の店舗網も拡大している。国内の主要な「３００円ショップ」の店舗数は２３年度末に１０００店舗を超え、過去５年で約２．８倍に増加する見込み。
■参考：帝国データバンク｜｜「100円ショップ」業界調査（2023年度）
