中小企業・小規模事業白書発表 災害対応と環境変化等を分析

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中小企業庁はこのほど、2024年版中小企業白書・小規模企業白書を閣議決定し公表した。第1部で能登半島地震の状況や、新型コロナウイルス感染症の影響と対応、中小企業の現状と直面する課題、今後の展望について分析。第2部では、環境変化に対応して成長する中小企業や売上げの確保などの経営課題に立ち向かう小規模事業者等について掲載している。

中小企業の業況と経営課題に関しては、業況判断DIは高水準で推移し、経済の状況が全体として改善する基調が継続された。また中小企業の経営課題の内訳を見ると、売上不振のほか、原材料高や求人難の割合が高い状況であると指摘。人手不足の深刻化と人材の供給制約に直面しているが、人材の確保と育成に注力することで、人材の定着や生産性向上にもつながるとした。また業績に見合わない賃上げも目立つ。省力化への投資や単価の引き上げ等が求められる。

事業承継に関しては約半数が後継者不在。ただ後継者決定後も経営能力の問題を抱えており、継続した課題が多くみられる。企業の成長に向けて、人への投資(人材育成の取組等)のほかにも、設備投資、M&A、研究開発投資といった行動が有効であり、取り組む中小企業も増加していると言及。その他事例も豊富に紹介されている。

■参考:中小企業庁|2024年版中小企業白書・小規模企業白書が閣議決定されました|

https://www.meti.go.jp/press/2024/05/20240510002/20240510002.html