中小企業庁はこのほど、「中小PMI促進戦略検討会」を設置し、中小PMIの更なる普及と、支援機関の裾野拡大を図るための施策の方向性の検討に入る。
同庁は中小企業におけるM&Aにおいて、実施後の経営統合(PMI)の重要性を捉え、令和3年に「中小PMIガイドライン」を公表、令和5年には同ガイドラインを解説した「中小PMIガイドライン講座」をYouTubeで公開してきた。また現在、同ガイドラインで示した「型」や中小企業のPMIの支援を実証すべく、PMIを実施する譲り受け企業を募集し、支援機関とともに実際にPMIに取り組んでもらい(実証事業)、その結果を収集・分析している。ただ、PMIの実施経験のある企業は2割程度で、認知度や自社内ノウハウの不足、また支援機関においてもPMI支援サービスを提供している割合も少ない。
今後、同検討会は前述の「型」に即したPMIを実践するための補助ツールおよびツール活用のポイントを取りまとめ(PMI実践ツール、ガイドブック)、実証事業の具体的内容や成果を事例集としてまとめる予定。当面、支援機関の裾野拡大やM&A支援機関との連携および中小企業が適切なPMI支援機関を見つけ、依頼するための手段等について検討していく。
■参考:中小企業庁|中小PMI促進戦略検討会(第1回) 配布資料|
https://www.chusho.meti.go.jp/koukai/kenkyukai/pmi_sokushin/001.html