厚生労働省はこのほど、令和6年度診療報酬改定の基本方針を決定し発表した。具体的方向性としては、物価高騰・賃金上昇、経営の状況、人材確保の必要性、患者負担・保険料負担の影響を踏まえ、ポスト2025年のあるべき医療・介護の提供体制を見据えつつ、DX等の社会経済の新たな流れも取り込んだ上で、効果的・効率的で質の高い医療サービスの実現に向けた取組を進める必要がある、としている。
また、診療報酬改定DXの推進に向け、医療機関・薬局等やベンダの集中的な業務負荷を平準化するため、令和6年度診療報酬改定から施行時期を6月1日とする、とした。
なかでも重点課題として挙げられているのが、人材確保・働き方改革等の推進である。急務の取組みとして、必要な処遇改善等を通じて、医療現場を支えている医療従事者の人材確保であり、その際、補助的な医療従事者や、看護補助者の平均給与等が著しく低い点に留意した対応が必須としている。また、医師等の働き方改革を進めに際して、令和6年4月からの、医師について時間外労働の上限規制適用以後も、引き続き総合的な医療提供体制改革の進展の状況、医療の安全や地域医療の確保等を踏まえながら、診療報酬がより実効性につながることが必要、と強調している。
■参考:厚生労働省|令和6年度診療報酬改定の基本方針|
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_36801.html