監査事務所に品質管理システム 品質管理基準の改訂案が公表

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企業会計審議会監査部会は6月30日、「監査に関する品質管理基準の改訂について(公開草案)」を公表した(7月29日午前10時まで意見募集)。国際監査・保証基準審議会(IAASB)が公表した品質管理基準等に対応するものである。

改訂案では、監査事務所自らが品質管理システムの項目ごとに達成すべき品質目標を設定し、品質目標の達成を阻害しうるリスクを識別し、評価を行い、評価したリスクに対処するための方針又は手続を定め実施するという、リスク・アプローチに基づく品質管理システムを導入することとしている。また、監査事務所の品質管理システムに関する最高責任者に対しては、少なくとも年に一度、基準日を定めて品質管理システムを評価し、同システムの目的が達成されているという合理的な保証を監査事務所に提供しているかを結論付けることを求めたほか、評価の結論などを含む品質管理システムの状況等は各監査事務所で公表することが望ましいとしている。

改訂品質管理基準は、令和5年7月1日(大規模監査法人以外の監査事務所は令和6年7月1日)以後開始する事業年度等に係る財務諸表監査から実施することとされている。9月開催予定の企業会計審議会の総会で正式決定する。

■参考:金融庁|「監査に関する品質管理基準の改訂について(公開草案)」の公表について|

https://www.fsa.go.jp/news/r2/sonota/20210630.html