Weeklyコラム お客を観察する


「店舗診断」項目の中に、お客が店舗に入ってから出てくるまでの行動を観察するものがある。店内の回遊性、商品陳列の的確性、接客開始のタイミング、購買決定の状況等を確認して、各種経営改善に利用する為である。

一般に、お客一人ごとに観察する場合と、グループや集団を対象に観察する場合がある。店舗規模に応じて厳密に診断する時は、数人で観察したり、曜日・時間帯・天候別に実施したりする。複数の人が診断した場合でも、大抵の診断結果に大きな違いはない。異なるお客を観察しても、行動の傾向はかなり似るものである。勿論、最初の診断は、観察の正確性に自信が持てない。例えば、1日1000人のお客が来る店舗で、50人程のお客を観察しただけで正確な診断が出来るのか、新米の頃は不安に思う事が多かった。しかし、毎回真剣に観察しているうちに、お客の一部の観察でも全体の行動習性がほぼ正確に推測出来ると思うようになった。お客の一部の行動が手掛かりになる情報には、例えば「お客の一人から苦情があった時は、100人のお客が同じような不満を抱いている(苦情を言わない大勢の人が潜在している)」等と言われる。

商売は、個々のお客を観察しつつ、その共通点を探って全体の状況を判断していく事が重要だ。