台帳価格相当額とすべき 価格ない土地標準価額―審判所

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審査請求人が、土地の所有権移転登記を受けるにあたり納付した登録免許税の額が過大だったとして原処分庁に対し、所轄税務署長に対する還付通知をすべき旨の請求をした。原処分庁が、還付通知をすべき理由がない旨の通知処分をしたのを受けて、請求人がその全部の取り消しを求めた。

国税不服審判所は3年6月25日付で、原処分庁が固定資産課税台帳に登録された価格のない土地の登録免許税の課税標準額の算定の基とした近傍宅地価格は、類似する不動産の価額とは認められないと裁決、請求人の主張を認容した。

原処分庁は、固定資産課税台帳に登録された価格(台帳価格)のない土地(本件土地)の所有権移転登記にあたり、登記官が登録免許税法施行令附則第3項の規定により、本件土地が所在する自治体の長が本件土地に類似するとした宅地の台帳価格(本件近傍宅地価格)を基に算定した登録免許税の課税標準価額は適正である旨主張。

審判所は、本件近傍宅地価格は、本件土地が不整形な雑種地であることを考慮したものではないから、類似する不動産の価額とは認められず、本件土地の課税標準価額は、当該土地を固定資産評価基準に定める評価方法に従って算定した台帳価格相当額とすべきだとし、処分の全部を取り消した。

■参考:国税不服審判所|原処分庁が固定資産課税台帳に登録された価格のない土地の登録免許税の課税標準額の算定の基とした近傍宅地価格は、類似する不動産の価額とは認められないとした事例(令和3年6月25日・採決)|

https://www.kfs.go.jp/service/MP/07/0102000000.html#a123