金融庁は2年度金融行政方針を策定・公表した。同年度の金融行政における重点課題に対してどのような方針で取り組んでいくかをまとめた。
重点課題は(1)コロナと戦い、コロナ後の新しい社会を築く(2)高い機能を有し魅力のある金融資本市場を築く(3)金融庁の改革を進める―こと。(1)では、第一に新型コロナウイルス感染症への対応に取り組む。金融機関が金融仲介機能を発揮して企業や家計を支えられるよう、行政も万全を期す。併せて、コロナ後の経済の回復と新しい社会の建設に備えられるよう対応を進める。
その上で【コロナと戦い、経済の力強い回復を支える】で、金融機関による事業者の経営改善・事業再生支援等の取組状況を確認し、関係省庁とも連携し、必要なサポートを行うと明記。【コロナ後の新しい社会を築く】で▽新しい産業構造への転換を支えられる金融のあり方について検討開始▽デジタル技術により利用者の課題を解決し、付加価値を創出できるよう、規制上の制約の解消等に取り組む▽書面・押印・対面を前提とした業界慣行の見直しや、決済インフラの高度化・効率化を推進▽コロナ後の社会にふさわしい顧客本位の業務運営の更なる進展を目指す▽サステナブル・ファイナンスに関する考え方の検討推進―を挙げている。
■参考:金融庁|令和2年度 金融行政方針について|
https://www.fsa.go.jp/news/r2/20200831.html