金融庁は、平成30事務年度における金融行政の実績と令和元事務年度における金融行政の方針を取りまとめ、「利用者を中心とした新時代の金融サービス~金融行政のこれまでの実践と今後の方針~(令和元事務年度)」を策定し公表した。
これからの重点的取り組みとして、○Fintech等金融イノベーションへの対応○地金融域金融機関の安定の確保○多様なニーズに応じた金融サービスの向上○国際的な当局間の協力体制の強化○金融当局・金融行政運営の改革、等が挙げられている。「利用者視点に立った」金融行政に向けた各種見直しが全体を貫くポイントとなっている。強引かつ不十分な説明での投資信託の販売等、徐々に改善の兆しにはあるものの、現場においてはまだサービススキルのバラつきが散見される。
同庁は今後さらに、「顧客への長期分散投資を中心とした良質なアドバイスができる担い手の充実に向けた人材育成・ 評価体制等や、中長期的な課題として、手数料の更なる見える化に加え、運用による資産の増加という顧客の利益を金融機関がより目指していくような手数料体系のあり方(例えばコミッションベースからフィーベースへの移行)についても、金融機関と議論を進めていく」としている。
■参考:金融庁|利用者を中心とした新時代の金融サービス~金融行政のこれまでの実践と今後の方針~(令和元事務年度)|
https://www.fsa.go.jp/news/r1/20190828.html