日本商工会議所は「新たな段階に入った観光をめぐる課題への対応~国際観光競争の中で選ばれる日本になるために~」と題する意見書をまとめ、石井啓一国交相に手交した。
政府の「観光ビジョン実現プログラム2019」策定に先立ち、インバウンド4,000万人時代の到来を見すえ、観光を地方創生実現の柱として振興していくために必要な事項をまとめた。対策の方向として(1)旅行者をあまねく全国へ分散・拡大させる(2)ニーズの多様化に対応した観光コンテンツの提供が不可欠(3)観光産業の競争力向上と人材育成が必要―の3つのポイントを提示。(1)では▽交通インフラの整備・拡充▽旅行先における利便性向上▽大規模災害の影響の極小化、(2)では▽観光コンテンツの開発とプロモーションの強化▽国際的ビッグイベント等の活用と広域連携、(3)では▽生産性向上、人材確保・育成▽国際観光旅客税の使途―など各項目について具体的な提言を行った。
意見書は、観光産業は国際競争の中で革新が求められているとし、インバウンドの地域的偏在やオーバーツーリズムの問題、交通インフラや決済環境の整備不足、大規模災害等緊急時の対応力不足等、観光地や地域の観光産業が直面する課題も多岐にわたっていると指摘した。
■参考:日本商工会議所|意見書「新たな段階に入った観光をめぐる課題への対応 ~国際観光競争の中で選ばれる日本になるために~」を提出|
https://www.jcci.or.jp/news/2019/0425174230.html