経済同友会は「包摂的な社会実現への処方箋~日本及び日本企業のあり方~」と題する報告を公表。
包摂的な社会実現に向けて日本企業や経営者が求められる役割や責任について、▽海外各国・各地域においても「企業は社会の一員である」という意識を持ちつつ企業市民化していく▽リスク管理の観点からも、成長セクターの発見による収益の拡大という観点からも、現地に根差した情報を入手し、自社ビジネスに反映させていく―ことにあると呼びかけた。
報告は、先進各国は保護主義・自国第一主義が広がりつつあるが、その解決には「包摂的な社会」、経済成長の恩恵をすべてのステークホルダー(国民、企業、政府)が享受できる長期的に持続可能な社会を実現する必要があるとし、民主主義とグローバル資本主義の課題を解決して(1)持続可能なグローバル資本主義体制の構築(2)民主主義の機能回復―の必要性を訴えた。そのために▽成長の果実を適切に再配分可能とする社会保障制度の再構築▽テクノロジーの進歩から得られる便益を社会全体で適切に享受・実感できるようにする▽情報の「出し手」である既存メディア、それを受け取る国民等の情報の「受け手」、それぞれにおいての民主主義の構成員としての資質向上―などを挙げた。
■参考:経済同友会|包摂的な社会実現への処方箋~日本及び日本企業のあり方~|
https://www.doyukai.or.jp/policyproposals/articles/2018/190325a.html