毎日、何か悪い事が起こらないかと心配している人がいる。会社や商店の経営者等の相談に乗っていると、商売に関係あるか否かに関係無く次々に心配事を話す方が珍しくない。他人の心配事を聞く仕事に慣れていなかった頃は、筆者もつい同じ心境になって一緒に心配していたものである。
やがて、心配事を抱えた人の相談に乗る時は、ただ一緒に心配しているだけでは困ると痛感した。また、人は心配している時、真剣に考えていると思っているが、解決策を考えているとは限らないと気づいた。
そこで、心配事を上手に処理するアイデアを探ったり、問題解決技法を実践したりする指導をした。結論として、次のように心配事を大きく3種類に分類した。
(A)当面は単なる取り越し苦労で、今直ちに解決する必要が無い事柄である(B)将来は多少の可能性があって心配であるが、現在全く問題が発生していなければ、当面は静観する事柄である(C)現在(又は近い将来)、実際に発生している課題である。対応策や実行計画を具体的に作り、直ちに実行すれば心配事が解決する事柄である。ここで(C)の場合は直ちに解決法を探らなければならない。日頃から心配事を解決するアイデアの作り方や実践方法を習得し、冷静に取組む必要がある。