観光庁は『「楽しい国 日本」の実現に向けた観光資源活性化に関する検討会議』がまとめた提言を公表した。提言は、訪日外国人旅行消費額8兆円の目標達成に向け、地域固有の自然、文化やエンターテイメントに触れる体験型コンテンツの充実・強化など、体験型コンテンツ市場を観光産業の大きな柱として育成するよう促した。
訪日外国人旅行消費額に占める娯楽サービス費の割合は、2017年に3.3%と諸外国と比較して低い。提言は、体験型コンテンツによって滞在の長期化、消費額の向上、地方誘客の促進を図るよう指摘。その実現には地域固有の「場・資源」と、宿泊、飲食、音楽、アート等の「機能・コンテンツ」を掛け合わせ、提供するサービスに見合った適切な価格設定を行うことが必要だとした。
また、マーケティングの視点から、体験型コンテンツに関わる民間事業者が世界の市場動向を把握しつつ、旅行者のニーズを把握して「誰に」「何を」提供するか、戦略に基づき事業を展開する必要があるとした。さらに、流通のあり方と広告の手法に関し、旅前・旅中の旅行者に対して情報提供から予約、決済までスムーズに行われるよう、情報提供、決済システムの見直しを早急に進め、人材の確保・育成、経営基盤の確立を求めた。
■参考:観光庁|『「楽しい国 日本」の実現に向けて』提言の公表~訪日滞在を「楽しい体験」「価値ある消費」につなげるために~|
http://www.mlit.go.jp/kankocho/news05_000256.html