金融庁は銀行カードローンについて、業務運営の詳細な実態を把握するために2017年9月から12行を対象に検査を実施してきたが、このほど12月末時点の検証結果をまとめ公表した。各銀行は、全国銀行協会が3月に出した申し合わせを踏まえ、業務運営の適正化に取り組んでいる。
それによると、申し合わせ以前は12行中9行が返済能力の審査を保証会社に依存していたが、以降は9行のうち6行が銀行自ら審査モデルを整備するなどの動きに転換、検査実施後は残る3行も独自の分析を通じた審査基準の改善等を検討中に転じた。融資額も、申し合わせ以前は12行が200万~500万円超だったが、以降は11行が貸金業法と同水準の50万円超に引き下げ、検査実施後は残る1行も50万円超への引き下げを検討中に転じた。
申し合わせ以前は8行が途上管理を実施していなかったが、以降は8行のうち3行が、銀行自らが能動的に収入・勤務先の変動を確認する等の動きに転換、検査実施後は12行すべてに改善を促した結果、全行が融資実行後の年収証明書の取得等を検討中に転じた。また顧客からの返済期間の猶予等へ対応していたのは5行だったが、検査実施後に改善を促した結果、全行が顧客相談対応の拡充を検討中に転じた。
■参考:金融庁|銀行カードローン検査 中間とりまとめについて|
http://www.fsa.go.jp/news/30/ginkou/20180126/20180126.html