事業所得の収入金額に該当 請求人の主張認めず―不服審

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審査請求人の所得税、消費税、地方消費税について原処分庁が、請求人の管理する預金口座への入金が収入に当たるとして決定処分と重加算税の賦課決定処分を行った。請求人が、当該入金は立て替え金の返済を受けたもので収入には当たらないなどとしてその全部の取り消しを求めた事案で国税不服審判所は2月6日付で、事業所得の収入金額に該当すると裁決。各決定処分等についていずれも一部を取り消したものの、その他は理由がないとして棄却した。

請求人は幅広く事業を展開する実業家。自動販売機設置業者から入金された金員が請求人の当該業者に対する貸付金の返済であり、当該貸付金の元本部分について所得税法第36条《収入金額》第1項の収入すべき金額ではない旨主張。

審判所は本件入金について、▽請求人と当該業者の間で締結した契約に基づき、請求人が当該業者に自動販売機を設置させ、飲料水等の販売により当該業者から手数料として請求人に支払われたもの。外部からの経済的価値の流入である収入に該当し、その全額が請求人の収入すべき金額となる▽請求人と当該業者の間で当該契約以外に金銭授受を伴う契約が締結された事実は認められない。本件入金は当該業者に対する貸付金の返済であるとは認められない―と結論づけた。

■参考:国税不服審判所|入金の金員が貸付金の返済か事業所得の収入金額か(平成29年2月6日)

http://www.kfs.go.jp/service/MP/02/0104020000.html#a106