弁護士法25条1号に違反 訴訟代理人の訴訟行為―最高裁

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破産管財人を原告とする訴訟で、破産者の依頼を承諾したことのある弁護士が被告の訴訟代理人として訴訟行為を行うことが弁護士法25条1号に違反するかどうかが争点となった抗告審で、最高裁第一小法廷は違反に当たると決定した。

1審は当たる、2審は当たらないと真逆の決定が出た。最高裁決定は▽原決定を破棄▽原々決定中、相手方Y1は地裁で審理された売掛金支払い等請求事件につき弁護士の職務として相手方の訴訟代理をしてはならないとした部分を取り消す▽抗告人となった破産管財人X1の申し立てを却下▽原々決定に対する相手方のその余の抗告を棄却▽原々決定に対する相手方Y2、Y3、Y1の抗告を却下―など。原審は原々決定を取り消し、本件申し立てを裁判所の職権発動を促すものと解し却下しなかった。

最高裁は▽違反する訴訟行為や、違反して訴訟代理人となった弁護士から委任を受けた訴訟復代理人の訴訟行為について、相手方の当事者は排除する旨の裁判を求める申し立て権を有する▽違反を理由として訴訟行為を排除する旨の決定に対し、自らの訴訟代理人または訴訟復代理人の訴訟行為を排除するとされた当事者は即時抗告できるが、その訴訟代理人または訴訟復代理人は自らを抗告人とする即時抗告はできない―とした。

■参考:最高裁判所:訴訟代理人の訴訟行為排除決定に対する抗告審の取消決定に対する許可抗告事件(平成29年10月5日・最高裁判所第一小法廷)

http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail2?id=87117