日本政策金融公庫中小企業事業が８月３１日、地域金融機関を通じＣＬＯ（貸付債権担保証券）ローンの募集を開始した。証券化の手法を活用した全国の地域金融機関による日本公庫および機関投資家との連携商品で、地域経済活性化の担い手となる中小企業者に対する無担保資金の供給円滑化が目的。募集期間は１２月３０日まで、発行日は２９年３月の予定。参加金融機関は８月３１日現在、清水銀行、但馬銀行、東日本銀行、飯能信用金庫、西武信用金庫、 諏訪信用金庫、富山信用金庫、金沢信用金庫、大阪信用金庫、 西中国信用金庫、茨城県信用組合、長野県信用組合。募集条件は、参加金融機関によって異なる。
今回はシンセティック方式で実施する。証券化対象の貸付債権を譲渡することなく、クレジット・デフォルト・スワップ（ＣＤＳ）契約により貸付債権の信用リスクのみを特別目的会社（ＳＰＣ）に移転させ、証券化を行う手法。日本公庫中小企業事業は平成１６年（当時、中小企業金融公庫）に中小企業者向け無担保資金供給の円滑化等を目的に証券化支援業務を開始。それ以降、ＣＬＯ等の組成を行ってきた。今回のＣＬＯ組成は昨年度に続くもの。
日本公庫は、今後とも中小企業ＣＬＯ市場の整備を行っていくとしている。
■参考：日本政策金融公庫｜中小企業者向けＣＬＯローンの今年度募集を開始
～地域金融機関との連携により、中小企業者向け無担保資金供給の円滑化を支援～｜
