東京商工リサーチの集計によると、25年に全国で新しく設立された法人(新設法人)は11万0,074社で、前年の10万4,044社を5.8%上回り、4年連続で増加した。月別では6月を除くすべての月で前年を上回った。新設法人数は21年にリーマン・ショックに端を発した世界同時不況の影響で前年を下回ったが、22年以降は増勢を続けている。
都道府県別では43都道府県で前年を上回った。東京都が3万1,909社(構成比29.0%)で最多。次いで大阪府、神奈川県、愛知県の順。産業別の前年比では10産業のうち8産業で増加した。増加率トップは不動産業の16.8%増。次いで金融・保険業16.6%増、建設業8.4%増、小売業7.3%増の順。不動産業と金融・保険業は2ケタ増。アベノミクスによる景気回復期待や株高などの資金運用環境の改善が背景要因。建設業も、公共事業拡大や東京オリンピック開催効果が増加要因として挙げられる。
幅広い投資家による中小企業・ベンチャー企業などへの投資促進が目的の投資事業有限責任組合は、景気の先行き期待と法人税がかからない利点もあって55.4%増と急増。企業保有の不動産などの資産を譲り受けて証券化する特定目的会社も48.6%増。不動産市況の活況を反映した。
参考 : 2013年の新設法人は約11万社 4年連続で増加 ― 東京商工リサーチ
http://www.tsr-net.co.jp/news/analysis/20140808_05.html