帝国データバンクがこのほど発表した「2019年度の理美容業者の倒産動向調査」結果によると、総倒産件数は前年度比9.1%増の180件で過去最多となった。負債総額は同34.0%増の58億6600万円だった。
負債10億円以上の倒産は発生しなかったが、「5000万円未満」の小規模倒産が約9割を占めている。1件当たりの負債額の平均は約3260万円だった。同社は「新型コロナウイルスの感染拡大の影響で事業継続が困難となり、破綻に至る中小事業者が増える可能性がある」と懸念している。
倒産件数を業種別に見ると、美容業が前年度比8.7%増の162件で、全体の9割を占めた。理容業は同12.5%増の18件だった。負債総額では、美容業が同33.5%増の55億1600万円で、約94%占めた。理容業は同41.7%増の3億5000万円。負債規模別に見ると、「1000万円-5000万円未満」が157件で最も多かった。以下、「5000万円-1億円未満」が12件(構成比6.7%)、「1億円-5億円未満」が10件(同5.6%)などが続いている。負債が50億円以上の大型倒産は16年度の1件(脱毛サロン経営のグロワール・ブリエ東京で、負債約98億円)以来発生していない。
■参考:帝国データバンク|理美容業者の倒産動向調査(2019年度)
理美容業者の倒産、過去最多~ 新型コロナの影響を受け、中小破綻の増加懸念 ~|
https://www.tdb.co.jp/report/watching/press/p200507.html