金融庁は「『経営者保証に関するガイドライン』の活用に係る組織的な取組み事例集」を公表した。
ガイドラインの活用促進に係る行内態勢の整備や運用規定の制定など、組織的な取り組み事例をまとめた。金融機関等によるガイドラインの積極的な活用が促進され、融資慣行として浸透・定着していき、中小企業等の事業展開や早期の事業再生等の参考とし、経営支援の担い手が経営支援等の一助にする―ことを期待している。内容は【1】新規融資時に経営者保証に依存しない融資を促進するための運用・規定等の組織的な取組み=16事例。紹介した金融機関は地域銀行12、信用金庫5、信用組合1。【2】事業承継時の保証契約を適切に見直すための運用・規定等の組織的な取組み=9事例。地銀7、信金2。【3】保証債務の整理時における運用・規定等の組織的な取組み=3事例。いずれも地銀。【4】経営者保証に関するガイドラインの顧客周知・職員教育等の組織的な取組み=7事例。地銀6、信金1。
現在、ガイドラインの活用状況は金融機関ごとに大きく異なっている。同庁は、特に活用が習熟していない金融機関に対して優良な組織的事例等を横展開するなど、ガイドラインのさらなる活用を促す必要があるとの認識を示した。
■参考:金融庁|「経営者保証に関するガイドライン」の活用に係る参考事例集(令和元年8月改訂版)の公表について|
https://www.fsa.go.jp/news/r1/ginkou/20190807.html