総務省は、現行の過疎法の期限(2021年3月末)を踏まえ、一昨年度以来10回の会合と6回の現地視察を実施し、中間的整理を発表した。
過疎地域の社会的価値に関するアンケート(全国20~69歳の住民1460人対象)では、過疎地域に対する支援や対策の必要性が80%近くに上っている。報告書では、現状の過疎を取り巻く課題として、(1)人口減少社会の到来や加速する人口減少(2)担い手不足の深刻化(3)公共施設等の老朽化・統廃合等、が挙げられている。また課題克服に向けた新たな兆しとして、○若い世代を中心とした「田園回帰」の潮流の高まり○スモールビジネスやネット環境の発達に伴う、仕事づくりの新たな展開○Society5.0の可能性の広がりもあるという。今後の過疎対策のあり方として、持続可能な地域社会の実現に向け、担い手の確保、働く場所の確保、生活支援サービスの確保を図る観点から、・個性を生かした内発的発展・格差是正の継続・集落ネットワーク圏の推進・地域住民等の参画と育成・交流の推進を挙げた。
今後さらに検討を進め、2020年前半を目途に、新たな過疎対策の理念、対象地域のあり方、施策の視点、支援制度の在り方等について提言を行う予定だ。
■参考:総務省|平成30年度過疎問題懇談会 中間的整理の公表|
http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01gyosei10_02000059.html