日本政策金融公庫総合研究所が、アジアからの訪日外国人観光客(インバウンド)のニーズを探るために実施したアンケート調査で、インバウンド市場のカギを握るのは今後も中国であることが鮮明になった。
日本での宿泊数をみると、台湾と中国はどちらも4泊以上の割合が8割ほどを占め、特に中国は7泊以上の割合が33.7%と多かった。これに対し、韓国は3泊以下が71.8%を占めた。宿泊先はホテル・旅館が多いが、ホステルや民泊を利用した人もそれぞれ25.6%、17.9%いた。ホステルや民泊の利用は滞在日数が長いほど多くなり、7泊以上に限れば、ホステルの利用割合は49.1%、民泊は31.4%だった。渡航費用を含めた旅行支出額をみると、中国は85万円以上が24.7%を占めるなど、韓国、台湾よりも多かった。
何らかのパッケージツアーを利用した人の割合は、台湾は49.2%と半数近く、中国は81.7%と多かったのに対し、韓国は34.3%。主な目的としては観光名所の訪問、食事、買い物など。訪問した都道府県をみると、東京、京都、大阪という、いわゆるゴールデンルートと北海道、九州、沖縄に集中、その他の県は少なかった。調査対象は韓国、台湾、中国の20~49歳の男女(直近1年間の訪日観光旅行者)。
■参考:日本政策金融公庫|中国がカギを握る日本のインバウンド市場
~「訪日旅行に関するアンケート」結果の概要~|
https://www.jfc.go.jp/n/release/pdf/topics_181015a.pdf