事業承継の検討を進めていくと、後継者選択の際にどうしても親族内や社内に候補が見つからない場合があります。そのような時、従業員の雇用の維持、経営者のハッピーリタイアメント、事業拡大等を勘案し、会社そのものを第三者へ売却し、現在の社長に代わって経営してもらうことも選択肢として考えられます。これが「M&A ※Mergers(合併)and Acquisitions(買収)」と呼ばれる手法です。

M&Aは、大きく分けて、会社の全部を譲渡する方法(合併、株式交換、株式の売却)と、会社の一部を譲渡する方法(会社分割、事業の一部譲渡)が挙げられます。第三者との交渉になりますので、手続きは簡単ではありません。大まかに言って「準備」「実行」「ポストM&A」の3段階に分けられ、基本的な手続きの流れがあります。

◎「準備」

(1)アドバイザリー・仲介機関の選択

(2)売却条件の検討(何を・いくらで・どのように売るか)

(3)会社の実力の磨き上げ

◎「実行」

(1)売却候補先企業への打診

(2)秘密保持契約書

(3)条件交渉

(4)デューデリジェンス(売り手企業の調査)

(5)基本合意書

(6)売買契約書

(7)クロージング(資金決済)

◎ポストM&A

(1)両者の融和(条件、人事、社風、文化等)、シナジーの創出

M&Aは、情報が漏洩しないよう慎重に進める必要があります。また、売却条件を少しでも良くするため、会社を磨き上げる必要があり、経営革新の良い契機にもなります。場合によっては、M&A以外の方針に変更することもあり得ます。いづれにしても信頼のおける専門家に仲介を依頼し、二人三脚でことを進めることが大事です。

JPBMには、中小企業庁のM&A支援機関登録制度にも登録している経験豊富な専門家が多数在籍しています。また、税務、法務、労務等の専門家連携による難易度の高いM&Aスキームの実施や、ネットワークを駆使したクロスボーダーM&Aも進める事ができます。

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