長時間労働の疑いある事業場 約7割で法令違反行為発覚

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厚生労働省は長時間にわたる過重な労働による過労死等にかかる労災請求があった事業場や各種の情報から時間外・休日労働時間数が一ヶ月あたり80時間を超えると見られる事業場について定期的に監督指導を行っている。

令和2年度は24,042事業場への監督指導を行い、17,594事業場(73.2%)で労働基準関係法令違反が見つかった。主な違反内容は、違法な時間外労働(8,904事業場)、賃金不払い残業(1,551事業場)、過重労働による健康障害防止措置未実施(4,628事業場)となった。

監督指導を受けた事業場を事業場の規模別に見ると、従業員10人未満が27.8%、10~29人が40.5%、30~49人が13.9%、50~99人が8.0%となり、従業員数49人未満の事業場で約8割を占めている。小規模企業での労務管理の不備が明らかとなっていると言えるだろう。監督指導の結果、労働基準関係法令違反が見つかった企業を業種別で見ると商業が4,657事業場で最多、ついで製造業が3,287事業場となった。

同省では、長時間労働の是正に向けた取組を積極的に行うとともに、11月の「過重労働解消キャンペーン」期間中に重点的な監督指導を行う。

■参考:厚生労働省|長時間労働が疑われる事業場に対する令和2年度の監督指導結果を公表します|

https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_20409.html