Weeklyコラム 開業は地元か、他所か

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開業等の店舗診断(特に立地条件)をしていて、いつも思う事がある。商圏の人口動向、産業特性、道路状況等を調べ、その場所が商売に向かないと判断すると、他所(よそ)で開業する方が良いと判定する。

例えば飲食店等の場合、一般に創業者の住む地元(自宅、同じ市町村内)で開業する人が多いが、店舗診断の結果によっては他所(他市町村、他県、時には外国)の立地を選択する。さて、地元で開業する場合と他所で開業する場合、一般にどんな違いがあり、どちらが商売に向いているだろうか。

地元で開業すれば、住民の行動特性や交通条件等の街の特性がある程度分かっており、知人・友人・親戚・事業者等との人脈も期待出来るかもしれない。他所の場合は、当初は街の特性が容易に分からず、頼りになる知人や取引先等も期待出来ないかもしれない。

業種・規模・創業者の経歴等にもよるが、どこの市町村にもあるような店舗であれば地元で良いと思う。しかし、個性的な店舗又は特殊なサービス店等のような、運営や立地条件が難しい開業の場合は、他所の方が広い立地から選べる。人は自分の領内(兵法では散地と言う)で戦うと簡単に逃げる傾向がある。他所であれば、敵地に乗込んだ軍のように、立上げ時の不振にも負けず、果敢に立ち向かえる。