広大地評価、一つの地域か 商業利用可能か等判断-審判所

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相続により取得した土地の一部は広大地に該当するなどとして行われた相続税の更正の請求について、原処分庁は更正をすべき理由がない旨の通知処分を行った事案で、審判所は請求人の主張を退けた。

被相続人の妻及び子らである請求人らは、取得した土地A及び土地Bをいずれも広大地通達に定める広大地にあたるとしたことに対し、審判所は、〇請求人らは、広大地通達に定める「その地域」について、幹線道路沿いの地域と当該道路沿いでない地域を一つの地域とし、また、用途地域、建ぺい率及び容積率がいずれも異なる二つの地域を一つの地域としているが、広大地通達の趣旨に照らし、ある特定の用途に供されるひとまとまりの地域とは認められない。〇A、Bを含む一定の地域のうち標準的な使用の5画地の平均地積は1,190㎡であり、地積が1,190.61㎡である土地Bは相対的に著しく広大な土地とは認められない。〇土地Aは2,213.77㎡と地積が大きく、店舗等の商業施設を建築することに支障がない土地で、現に相続前から駐車場を備えた家具店の敷地として一体で使用されていた。経済的に最も合理的な使用であり、潰れ地が生じない場合に該当する、と指摘し、A及びBのいずれも広大地に該当しないとの判断を示した。

■参考:国税不服審判所|商業施設の敷地等として一体で使用するとして広大地に該当しないとした事例(一部取消し・令和2年3月17日裁決)

https://www.kfs.go.jp/service/MP/04/0702170000.html#a118