H27年度税制改正大綱(1) 法人実効税率20%台目標に

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昨年末に発表された平成27年度税制改正大綱より、そのポイントを9回に亘りお伝えする。初回は、法人税関連。企業の収益力向上と賃上げへの積極的な取り組みを促すため、課税ベースの拡大等により財源を確保しながら法人実効税率を段階的に20%台まで引き下げる方向性が明示された。

27年度においては、まず法人税率を現行の25.5%から23.9%に引き下げる。中小法人、公益法人等及び協同組合等の軽減税率の特例(所得の金額のうち年800万円以下の部分に対する税率)については、現行の19%から15%に引き下げるとともに、適用期限を2年延長することとなった。

同時に、大法人向けの法人事業税の外形標準課税の拡大をめざし、27年度においては付加価値割を現行の0.48%から0.72%へ、資本割を0.2%から0.3%へ引き上げ、さらに28年度には前者を0.96%、後者を0.4%へと改正する。一方で法人事業税所得割については現行の7.2%を27年度に6.0%、28年度に4.8%に引き下げることとし、結果として国・地方を通じた法人実効税率は、現行の34.62%から27年度に32.11%、28年度に31.33%となる見通しになった。

■参考:|自民党|平成27年度 税制改正大綱

http://jimin.ncss.nifty.com/pdf/news/policy/126806_1.pdf