発生件数219件で過去最高 相互協議の状況―国税庁

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国税庁はこのほど、平成30事務年度の相互協議の状況を公表した。

外国税務当局との相互協議事案は発生件数が219件で、前事務年度比6.3%増の過去最高となった。処理件数は、同13%増の187件。いずれにおいても事前確認に係るものが7割台、移転価格課税その他に係るものは2割台であった。処理事案1件あたりに要した平均的な期間は34.1か月で、前事務年度から4.2か月長くなっている。

今回は処理件数が過去最多となったものの発生件数も過去最多となって処理件数を上回ったため、繰越件数は増加して528件となった。繰越事案の相手国・地域の内訳は、米国(25%)、インド(17%)、中国(14%)、韓国(9%)、タイ(6%)、英国(8%)の順となった。

OECD非加盟国・地域との相互協議の発生件数は89件、処理件数は44件。繰越件数は245件で、繰越件数全体の46%を占めた。処理事案1件あたりに要した平均的な期間は37.1か月となり、前事務年度から3か月短くなった。

処理事案を業種別に見ると、製造業が127件(約68%)、卸売・小売業が36件(約19%)。対象取引別では棚卸取引が156件、役務提供取引80件、無形資産取引78件であった。

■参考:国税庁|平成30事務年度の「相互協議の状況」について~|

https://www.nta.go.jp/information/release/kokuzeicho/2019/sogo_kyogi/index.htm