Weeklyコラム 介護サービスの従業員

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介護サービスの従業員は、若年者が望ましいのか、それともシニア(一般に60歳以上)が望ましいのか。最近、各種介護施設の働き方についての調査を経験したが、ほとんどの施設でシニア従業員が多数活躍していた。

特に、小規模事業所の代表に、採用したい人材の年代層を尋ねると、40歳以上又はシニア層と回答する場合が多かった。介護サービスの従業員の特長を年代別に挙げると、若年者は一般に健康や体力に不安がなく、送迎車の運転等が上手である。シニアのそれは、入居者や利用者の年齢に近く、両者の価値観や過去の見聞・経験等に共感出来る事柄が多い。つまり、コミュニケーションが比較的容易である。

また、介護施設の類型によって、定着する従業員の年代層が異なる。例えば、デイサービス施設(まだ認知症の程度が一般に軽く、送迎されて通所している)では、従業員と利用者の楽しい会話や娯楽等が中心になる為か、両者の年代がより近い事が有用のようだ。他方、認知症の程度が重い人が多い施設では、身体の介護が中心となる。結果、従業員の体力や新しい知識がより必要になる為、若年者が多く求められる。

介護サービスの従業員不足が叫ばれているが、施設類型の特性に合った年代の従業員を重点的に募集する戦略が必要である。