Weeklyコラム 親の後を継がない


事業の承継問題は、政府や民間が真剣に取組んで一部で明るさが見えて来た。しかし、商店や農家の後継者不在はますます深刻になりつつあるようだ。

例えば、農業人口は、1950年には就業者の約50%程であったが、2010年には推定2~3%程に激減している。また、個人経営商店数は、1982年には129万店あったが、2002年には72万店になった。

中小企業の後継者問題も同様で、将来の発展性が望めない零細企業の経営者を継ぐのであれば、むしろ安定した企業に勤務する事を選ぶ人が増加している。特に、規模に比較して財産よりも負債が多ければ(債務超過)、相続放棄さえ考えるかもしれない。他方、最近の傾向として、経営者の親族ではない社員(又は、企業や全くの部外者)が後継者になるケースも増えている。後継者は経営者の子又は親族が当然と言う意識が薄れ、有能な人又は企業が承継すれば満足と言う意識が高まっているようだ。

これまでは農地貸付等を躊躇していた農家の場合も、農業法人設立による大規模経営に参加したり、貸付に応じたりする人が増えている。企業や農家が次々に廃業する事は重大な問題だ。しかし、親族以外の誰かが継げば、国家全体としては生産活動や経済環境の維持と発展を図れるであろう。