最高裁、被上告人の控訴を棄却 印鑑届書、個人情報に該当せず】


被上告人が上告人(銀行)に対し、死亡した母が提出した印鑑届書の情報は個人情報の保護に関する法律2条7項に規定する保有個人データに該当すると主張、28条1項に基づき届書の写しの交付を求める事案で最高裁第一小法廷は被上告人の控訴を棄却した。

ある情報が開示を請求できる保有個人データに該当するためには、少なくとも開示請求者に関する2条1項にいう「個人に関する情報」に当たることが必要だが、本件では届書の情報が被上告人に関する「個人情報」に当たるか否かが争われていた。原審は、相続財産についての情報で被相続人に関するものとして生前に「個人情報」だったものは、相続財産が被相続人の死亡で相続人等に移転することに伴い相続人等に帰属することになるから相続人等に関するものとして「個人情報」に当たるとして被上告人の請求を認容。

最高裁は、ある情報が特定の個人に関するものとして「個人情報」に当たるか否かは、当該情報の内容と当該個人との関係を個別に検討して判断すべきものと説示。相続財産についての情報が被相続人に関するものとして生前に「個人情報」に当たるものだったとしても、直ちに当該情報が相続財産を取得した相続人等に関するものとして「個人情報」に当たるとはいえないとした。

■参考:最高裁判所|保有個人情報開示請求事件(平成31年3月18日・第一小法廷・破棄自判)

http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail2?id=88528