労働安全衛生システム国際規格 事業継続リスクも低減

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昨今、大規模な労働災害の報道が相次いでいる。労働災害は例年製造業、建設業、陸上貨物運送業の順に多い。技術や機械等が進歩する中で危険な業種に変化がない。より一層の労働災害防止策の再検討が必要だ。世界的に労働安全衛生の重要性が叫ばれる中、2018年3月に労働安全衛生マネジメントシステムが「ISO45001」として国際規格になった。

同規格は既存の標準規格類(厚生労働省の「労働安全衛生マネジメントシステムに関する指針」、中央労働災害防止協会、建設業労働災害防止協会など各業界のガイドライン)や従来の法令や規制と矛盾しない。厚生労働省はこれをもとに2018年9月に「労働安全衛生マネジメントシステムに関するJIS Q 45001」等を制定した。

労働安全衛生マネジメントシステムは、企業での自主的な安全衛生管理のための取組を体系的かつ継続的に実施するための仕組みであり、生産管理等と一体となって運用する。職場の安全衛生水準を向上させることは組織で働く人々の安全確保だけでなく事業継続リスクをも低減し、経営者にとって安定的な事業継続に繋がる。社会における労働安全衛生マネジメントシステムへの期待と活用は今後さらに高まるものと思われる。

■参考:厚生労働省|職場のあんぜんサイト・安全衛生キーワード「労働安全衛生マネジメントシステム」|

http://anzeninfo.mhlw.go.jp/yougo/yougo02_1.html