Weeklyコラム 会社の品格を観察する

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初めての会社を訪問する事は、誰でも緊張するものである。玄関を入った所にすぐ事務室があるような場合、受付の人が直ちに反応を示す事もあれば、全く反応を示さない事もある。筆者は、素早く「いらっしゃいませ」と言われれば、社員教育をきちんとしている会社という印象を抱く。

最近多いのが、玄関ホールに受付があっても人はおらず、内線電話で約束の面会相手を呼び出すしくみである。閉鎖的で外部訪問者を歓迎しないイメージを持つ。また、商談等に入った時、バランス感覚を失う程シビアな態度で自己都合を主張する社員(又は経営者)もいれば、相手の要求や説明に耳を傾けて折り合いを探る社員もいる。先日、某会社の社長に訪問のアポイントメントを取った際の事である。電車で行く事を伝えると、駅のバス乗場の位置や降りるバス停の名前等を的確に伝えてくれた。おそらく、いつも実行しているのであろう。訪問した時、社員の接客態度も親切だった。

会社の品格(社会的責任の自覚や取引相手を思い遣る人間性等)を観察する方法は、人物観察法と同じで、相手の事情を思い遣る態度を見れば大方判断出来ると思う。会社の品格は、訪問者に対する社員・経営者の対応態度や社会正義(法律・取引規範等)の遵守によって決まる。