注記情報の充実で結論出ず 基準諮問会議が検討を依頼

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財務会計基準機構の基準諮問会議はこのほど、企業会計基準委員会に対して、「経営者が会計方針を適用する過程で行った判断」及び「見積りの不確実性の発生要因」に関する注記情報の充実に関して、新しく検討すべきテーマになるか同委員会のディスクロージャー専門委員会に依頼した。

これらの注記情報の充実に関しては、日本公認会計士協会などがその検討を求めていたもの。日本公認会計士協会では、IAS第1号「財務諸表の表示」において開示が求められている当該注記情報は、重要な不確実性を把握する上で有用であるとしている。しかし、基準諮問会議では、新規テーマとすることに賛否が分かれている状況だ。当該注記事項について、「将来予測や見積りを含む項目を理解する上で有用」「国際基準に合わせるべき」等の意見がある一方で、「国際動向も含め開示全体を議論すべき」「ボイラープレート的な開示となり有用ではない」等の意見が聞かれており、最終的な結論には至っていない。

このため、基準諮問会議では、新規テーマとするか否かを判断する前に、同委員会のディスクロージャー専門委員会に国際的な動向を含め、当該注記の開示を行う場合の具体的な範囲や有用性について検討を依頼し、その報告の上で判断するとしている。