Weeklyコラム 立地条件と地価

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平成30年1月1日現在の公示地価が発表された。それによると、商業地は最高額地点が5,550万円/㎡、最低額地点が1万円未満/㎡であった。その差は、その土地の収益力・利便性・人口密度等の要素が大きいのであろう。その土地にどんな利用価値があるか、一般に商売人は立地条件を検討して選定する。その価値は地価に比例するものではない。扱う商品サービスの価格水準・品揃えや店舗構造・接客法等が、その商圏の需要と調和していることが重要である。

司馬遷『史記』の李斯列伝(李斯〈りし〉は秦国宰相)に、こんな場面がある(小竹文夫他訳、筑摩書房)。「李斯は年わかくて郷里の小役人になった。役所で厠の中の鼠が糞便を食らい、人や犬が近寄ると、驚き恐れ逃げるのを見たが、倉に入ると鼠は貯蔵米を食い、人や犬におびえることもなく、広々とした軒下にいるのを見た。それで李斯は嘆息して言うよう、〈人の賢と不賢は、たとえば鼠のように、ただいる場所のちがいによるだけだ〉」と。

商売上、良い立地とは、大体次のとおりである。(1)その場所の周囲に、当店のお客になりそうな人が多く住んでいる(2)当店に来やすいように、道路・鉄道等が整備されている(3)当店の近くに、人の集まる施設(駅・学校・事業所等)が沢山ある。