働き方改革の同一労働同一賃金 制度の見直しが急務に


政府が進める働き方改革の中の柱の一つに同一労働同一賃金がある。これは同じ職務であれば、同じ待遇にすべきというものだが、雇用契約の状態によって大きな格差が生じているのが現実だ。

しかし、同一労働同一賃金を巡っては訴訟となるケースも増えており、企業としては安閑としていられない。「パートだから」とか「契約社員だから」といった合理性のない理由で正社員との格差を放置するのは大きなリスクとなる。先日、日本郵便の契約社員が同社に対して正社員と同じ仕事をしているのに手当等に格差があるのは違法だとして訴えていた裁判の判決があった。裁判所は一部手当の格差を違法と判断し、一部の支払いを会社側に命じている。また、別の裁判でも非正規社員の通勤手当が正社員の半額なのは労働契約法違反として賠償命令が下されている。この裁判で争われたのは正社員の通勤手当が1万円なのに対し、非正規社員は5000円である点だ。

経営者や実務担当者からすれば「その程度」で訴訟かと驚くかもしれないが、現実問題として「その程度」の格差でも問題となっているのが実情だ。大きなトラブルにならないうちに、不合理な格差がないかどうか、自社の制度を確認する必要があるだろう。