原判決中の一部破棄、差し戻す 求償権行使懈怠違法―最高裁

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大分県教育委員会の職員らが教員採用試験で受験者の得点を操作するなどの不正を行い、不合格となった受験者らに対して県が損害賠償金を支払ったが、不正に関与した者に対する求償権は行使しなかった。これについて住民らが、違法に財産の管理を怠るものと主張、県を相手に地方自治法242条の2第1項の求償権に基づく金員の支払い請求を求めた住民訴訟で最高裁第二小法廷は、原判決中、▽不正を行った4人に対する求償権に基づく金員の支払い請求を求める部分▽上告人らが不正に関与したと主張する他の2人に対する求償権の行使を怠る事実の違法確認を求める部分と求償権に基づく金員支払い請求を求める部分―を破棄、福岡高裁に差し戻した。

原審は、4人に関する第1項4号請求および不正への関与を主張する2人に関する3号請求と4号請求をいずれも棄却した。

最高裁は、諸般の事情にて求償権のうち返納額に相当する部分を行使しないことが、違法な怠る事実に当たらないとした原審の判断には法令違反があるとし、不正に至った経緯や県教委の責任の有無と程度、不正に関わった職員の職責、関与の態様、不正発覚後の状況等に照らし、求償権の行使が制限されるべきだといえるか否か等についてさらに審理を尽くすよう求めた。

■参考:最高裁判所|求償権行使懈怠違法確認等請求及び共同訴訟参加事件(平成29年9月15日・最高裁判所第二小法廷)|

http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail2?id=87074