障害者雇用率の引上げ 中小企業にも影響

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「障害者の雇用の促進等に関する法律」では、事業主に対して、その雇用する労働者に占める身体障害者・知的障害者の割合が一定率(法定雇用率)以上になるよう義務づけている。法定雇用率は少なくとも5年ごとに政令で定めるとしており、先般、障害者の雇用の促進等に関する法律施行令等の改正が行われた。

この改正により、平成30年4月1日から障害者雇用率が引き上げられることになる。民間企業においては、現行の2.0%から2.3%に引き上げられる(ただし、経過措置として当面2.2%となっており、施行日から3年を経過する日よりも前に経過措置は廃止される)。また、従来対象となっていた身体・知的障害者だけでなく、精神障害者も雇用の算定の基準に加えられることになる。

今回の改正により、従来、従業員50人以上の企業に課せられていた障害者雇用義務が45.5人以上の企業にも課せられることになる。また、原則通り2.3%となった場合には、43.5人以上の企業までが対象となる。多くの中小企業にとって、障害者雇用は設備面等を含めハードルが高いのも事実だろう。厚生労働省では都道府県労働局に専門の支援員の配置等を行い、障害者雇用のノウハウの提供を行い、採用の後押しをする予定だ。