サ高住の建築資金に協調融資 長期固定金利への対応進む

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サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)の建設資金への貸し出しが活発化している。報道によると、サ高住の運営は医療機関や地主等多様な事業者の参入するため、案件ごとに融資額や経営計画が異なる。将来の施設経営の見極めを金融機関が行うことは困難で、融資の際の長期固定金利の設定は避けられることが多かった。

平成15年から住宅金融支援機構が金融機関との協調融資を開始。物件の抵当権1位を分け合う協定を結び、今年に入り提携先が50金融機関に拡大(21銀行、26信金、3信用組合)。銀行や信用金庫が取り扱う変動・短期固定金利の融資と、同機構の最長35年の固定金利融資を組み合わせて、事業者の要望に応える。これまで協調融資実績として8件・49億8千万円があがっており、そのうち4割強が民間金融機関の融資となっている。

高齢者向け住宅の担い手としてサ高住の登録状況は堅調に伸びており、平成28年3月時点で199,056戸、棟数は6,102棟となっている。国は高齢者向け住宅の供給目標として、平成23年を起点に平成37年(2025年)には倍の数値(高齢者人口に対する割合2.1%→4%)を目指しており、今後もサ高住へのニーズとともに同融資の広がりが見込まれる。