平成28年労働災害発生状況 死傷者数前年比増に

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厚生労働省は平成28年の労働災害発生状況を取りまとめた。資料によると、労働災害の死亡者数は928人(対前年比44人(4.5%)減)で、昨年、統計を取り始めて以来はじめて1,000人を割り込んだ流れが継続されていることがわかった。平成26年に1,057人だった死亡者は2年連続で減少となった。

一方、労働災害による死傷者(死亡・休業4日以上)数は117,910人で、対前年比1,599人(1.4%)の増加となった。平成27年は対前年比3,224人(2.7%)の減少だったが、一転して増加に転じている。事故の型別発生状況では、転倒がもっとも多く27,152人、ついで墜落・転落が20,094人、動作の反動・無理な動作が15,081人となっている。いずれも前年より増加した。

死傷者数の多い業種は、製造業の26,454人、商業の17,693人、建設業の15,058人、陸上貨物運送事業の13,977人、保健衛生業の11,513人となった。これらの業種のうち、建設業は対前年比526人(3.4%)減となったが、それ以外はすべて増加している。

集中力を欠きやすい梅雨や夏を控え、職場の安全意識については労使協調して高めていく必要があるだろう。