Weeklyコラム 社風が定着する

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「桃栗3年柿8年、ビワは早くて13年」等と言うが、何でも成果を上げる為には一定の期間を要するものだ。例えば、掃除である。誰でも小学生になれば教室や校庭の掃除をした経験があるだろうが、成長して大人になった後は、掃除を全くしなくなる人もいる。つまり、身に付いていない。

X社(中古車販売業)は、A社長の信念によって、毎朝朝礼前に全社員による掃除を徹底している。40年前、A社長と仲間3人で創業した当初はほとんどお客が来なかったので、車や駐車場の掃除ばかりしていた。周辺道路や公園等の掃除もした。掃除をしている姿が周辺住民から注目されるようになり、マスコミで紹介されたりした。すると、店舗に関心を持ったお客が多く来店するようになり、業績が徐々に向上した。今は、公的施設の掃除や草刈り等もしている。掃除が独特の社風として定着するまでに20年以上を要した。接客や商品知識の社員教育もしているが、X社では固有の経営資源は、朝礼や掃除の習慣と感じている。

なお、X社のような事例を見て、我が社もと取組む会社があるが、首尾良く定着する所は少ない。経営者が強い思いで号令を掛け、少なくても全社一丸となって継続する素直な態度(とにかく社長の言う通りやってみよう)が必要なのであろう。