依然続く定時決定時 調査不正発覚のケースも

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算定基礎届の提出時期が近づいている。各事業場には算定基礎届等の用紙が届いている頃だが、今年度も例年通り定時決定時調査が行われる予定で、慣れていない事業場では調査の呼出状に驚くことが少なくない。

定時決定時調査は4年に1度回ってくると言われている。一般的には社会保険加入の必要のある従業員の漏れがないかどうか、定時決定にあたって届け出る給与額に間違いがないか、随時改定に該当していないかどうか等を中心に調査が行われる。出勤簿や賃金台帳の提出を求めてチェックが行われるほか、源泉所得税の納付についての資料の提示により、人件費に矛盾がないかについても確認が行われる。

当然、法的にまったく問題のない運用を行っている事業場においては、すべての資料をそのまま提出して確認を受ければ済むだけの話だが、「本人がいやがっている」「法定福利費がもったいない」といった理由で社会保険の加入を逃れているケースの場合は要注意だ。加入漏れが発覚した場合は、最悪の場合2年遡及して加入する可能性があるからだ。その間の保険料の負担も大きい上、その従業員がその期間に市町村国保等の給付を受けていた場合については別途手続きが必要となる。不正行為は厳に慎むべきだろう。